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notes of foreign language study

【洋書を読む】ORANGE IS THE NEW BLACK

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Netflixの「ORANGE IS THE NEW BLACK(オレンジ・イズ・ニュー・ブラック)」というドラマが大好きです。

優等生として生きてきて、大学も卒業、家庭も裕福、恋人とは結婚間近、という順風満帆な中、昔犯した過ちにより刑務所に入ってしまったアメリカ人女性の実録を元にしたドラマです。
刑務所の中では白人、黒人、ラテン系、その他(アジア系など)とグループがわかれており、アメリカではあるあるっぽい人種ネタや闘争などが興味深いです。
囚人それぞれの生い立ちや刑務所にいる背景なども描かれており(しかも子どもの頃の回想シーンは子役がかなり似てる!)より登場人物たちが身近に感じられます。
嫌なエピソードも多いですが、基本はコメディなのでとてもおもしろいです。
難点は汚い言葉を憶えてしまうところですかね…笑

こちら、原作の本があるのですが日本語訳版が出ていないようです。
どうしても読んでみたくてKindle版を購入。
いざ読もうとしても案外スラスラ読めないものですね…
会話はできても、こういう書物をきちんと読んだことってあまりなかったです。
これを機に一部を翻訳してみたいと思います。

ちなみにタイトルの「ORANGE IS THE NEW BLACK」はどういう意味か?
"... is the new black." は「〜が新しい黒」つまり「〜が(ファッションの)新定番」という意味だそうです。
なので、「囚人服のオレンジ色」が新定番!という意味。

※一部分ではありますが、これからドラマや本を見たい方、ネタバレご注意ください。

Chapter 1-1

International baggage claim in the Brussels airport was large and airy, with multiple carousels circling endlessly. 

  • baggage claim…手荷物受取所
  • airy…広々としている、風通しが良い
  • multiple…多数の、多角的な、複合の、多様の
  • carousel…空港の回転式コンベヤー、回転木馬

訳文
多数の回転コンベヤーが延々と回るブリュッセル空港の国際線手荷物引取所は、広く風通しが良かった。

英語でのカンマ等の使い方がイマイチ理解できてないのですが、これは名詞を説明していると解釈しました。

 

 Because it was stuffed with drug money, I was more concerned than one might normally be about lost luggage.

  • stuffed(stuff)…詰め込む、
  • concerned(concern)about…〜について気にする、心配する

後半の文章が少しややこしいので分解して考えます。

"I was more concerned than one...." 
"I was concerned ..... about lost luggage"
"one might normally be (concerned) about lost luggage"

訳文
なぜならそれにはドラッグマネー(麻薬資金)が詰まったいたから、私はいつもより更に紛失荷物について心配していた。

意味は読み取れるんですが、翻訳するとなると言い回しが難しい。oneの扱いにいつも悩まされます。

 

I was twenty-four in 1993 and probably looked like just another anxious young professional woman.

  • anxious…心配で、気がかりな
  • professional woman…専門職の女性、<俗>売春婦

"professional woman"の意味がわからないな、と思ったら売春婦を指すのですね…

訳文
1993年、私は24歳で、恐らく他の心配そうな若い売春婦と同じように見えただろう。

 

My Doc Martens had been jettisoned in favor of beautiful handmade black suede heels.

  • Doc Martens…ドクターマーチン(靴のブランド)
  • jettisoned(jettison)…捨てる、取り除く
  • in favor of…〜を選択して、〜の方を好んで

Doc Martensってマルテンス先生?とか思ったら、ドクターマーチンのことか!

訳文
美しいハンドメイドの黒いスエードヒールを選び、ドクターマーチンは捨てた。

 

I wore black silk pants and a beige jacket, a typical jeune fille, not a bit counterculture, unless you spotted the tattoo on my neck.

  • typical…典型的な
  • jeune fille…少女、未婚の若い女性(フランス語)
  • not a bit…ちっとも〜ない
  • counterculture…カウンターカルチャー、反体制文化
  • spotted(spot)…〜に気づく

訳文
私は黒いシルクのパンツとベージュのジャケットを着ていた、典型的な少女、ちっとも反体制文化ではない、首のタトゥーに気づかない限りね。

 

I had done exactly as I had been instructed, checking my bag in Chicago through Paris, where I had to switch planes to take a short flight to Brussels.

訳文
ブリュッセルへの短いフライトへ飛行機を乗り換えなければいけなかったところで、私は確かに教わった通りにシカゴからパリへ私のバッグが通過したのを確認した。

 

When I arrived in Belgium, I looked for my black rollie at the baggage claim. It was nowhere to be seen.

  • rollie…手巻きタバコ、と辞書では出てきましたがいろいろ調べたところスーツケースのことのようです。

訳文
ベルギーに到着して、私は荷物受取所で黒いスーツケースを探した。それはどこにも見当たらなかった。

 

Fighting a rushing tide of panic, I asked in my mangled high school French what had become of my suitcase.

  • tide…潮、潮流、動き 
  • mangled(mangle)…ずたずたにする、めちゃくちゃにする

訳文
押し寄せる混乱の波と闘いながら、私はめちゃくちゃな高校フランス語で私のスーツケースに何があったか訪ねた。

 

“Bags don’t make it onto the right flight sometimes,” said the big lug working in baggage handling. “Wait for the next shuttle from Paris—it’s probably on that plane.”

  • make it…うまくいく、成し遂げる
  • lug…取っ手、つまみ、<俗>のろま、あほ、気取り
  • baggage handling…手荷物処理

lugは恐らく俗語での意味でしょう…笑

訳文
「ときどき正しい便に荷物がうまく乗らないことがあります」と手荷物処理で働くでかいのろまが言った。「次のパリからの往復便を待ってください、多分その便に乗ってます」

 

Had my bag been detected? I knew that carrying more than $10,000 undeclared was illegal, let alone carrying it for a West African drug lord.

  • detected(detect)…気づく、見つける、見抜く
  • undeclared…未申告の
  • let alone…〜はもちろん、言うまでもなく
  • lord…権力者、大御所
  • drug lord…麻薬密売組織のボス

訳文
私の荷物は見抜かれたのだろうか?私は未申告で1万ドル以上を運んでいるのは違法だと知っていて、それは言うまでもなく西アフリカの麻薬密売組織ボスのために運んでいる。

 

Were the authorities closing in on me? Maybe I should try to get through customs and run?

  • authorities…当局
  • close in on…だんだん近づく、〜を包囲する

訳文
当局は私を包囲してる?もしかして税関を通り抜けて走るべき?

 

Or perhaps the bag really was just delayed, and I would be abandoning a large sum of money that belonged to someone who could probably have me killed with a simple phone call.

  • abandoning…諦める、見捨てる
  • large sum of money…大金

訳文
それか多分荷物は本当にただ遅れていて、私を電話一本で殺せるかもしれない誰かの大金を見捨てる。

 

I decided that the latter choice was slightly more terrifying. So I waited.

  • latter…後者
  • slightly…わずかに、ちょっと、ほっそりと
  • terryfying…恐ろしい、ゾッとする

訳文
私は後者の選択が少しだけ恐ろしいと決断した。だから、待った。

 

The next flight from Paris finally arrived. I sidled over to my new “friend” in baggage handling, who was sorting things out. It is hard to flirt when you’re frightened.

  • sidled(sidle) over to …〜の方にそっと近づく
  • sorting(sort)things out…けりをつける
  • flirt…いちゃつく、ナンパする、もて遊ぶ
  • frightened…おびえた

ケリをつけるでいいのかな?いちゃつくでいいのかな?よくわからない。

訳文
次のパリからの便がついに到着した。私は手荷物処理でケリを付けていた新しい「友達」にそっと近づいた。怯えているときはいちゃつくのが難しい。

 

I spotted the suitcase. “Mon bag!” I exclaimed in ecstasy, seizing the Tumi.

  • exclaimed(exclaim)…叫ぶ
  • seizing(seize)…捕まえる、つかむ、奪取する
  • Tumi…トゥミ。ビジネスバッグのブランド

訳文
私はそのスーツケースを見つけた。「モン・バッグ!(フランス語で私のカバン)」私は恍惚の中叫び、トゥミのバッグを掴んだ。

 

I thanked him effusively, waving with giddy affection as I sailed through one of the unmanned doors into the terminal, where I spotted my friend Billy waiting for me.

  • effusively…大げさに
  • giddy…めまいがする
  • affection…愛情、好意、優しい気持ち
  • sailed(saile)through…楽々とこなす、通過する
  • unmanned…無人

asとwhereの正しくかかっている部分がわからないけど、意味はわかる…

訳文
めまいがするような愛情が押し寄せる中、私は彼に大げさに感謝し、ターミナルへの無人のドアのひとつを通過すると、そこで友人ビリーが私を待っているのを見つけた。

 

I had inadvertently skipped customs. “I was worried. What happened?” Billy asked. “Get me into a cab!” I hissed.

  • inadvertently…不注意に、うっかりして、気付かずに
  • cab…タクシー
  • hissed…シーっと言う

訳文
私は気づかずに税関を飛ばしていた。「心配してた。何があったの?」とビリーが聞いた。私は「タクシーに乗せて!」とシーッと言った。

 

I didn’t breathe until we had pulled away from the airport and were halfway across Brussels.

  • pulled (pull) away from…〜から離れる
  • halfway across…半分

訳文
空港から離れるまで息ができなかった、そしてブリュッセルまであと半分だった。

 

引用元:Kerman, Piper. Orange Is the New Black: My Year in a Women's Prison. Random House Publishing Group. Kindle 版.

 

結構知らない単語もあって1ブロック読むのにも時間がかかりました。

俗語もあったりしておもしろかったです。

どこを修飾している文章なのかを読み取るのが難しいです。

あと、ドラマだと「アレックス」という名の友人は実際は「ビリー」なんですね。

本も面白そうです。

 

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